InDesign2.0Jでは[段落]パレットに[センター行送り]という項目が増えました(下図)。
この[センター行送り]がオンの時と、オフの時で行送りがどのように変わるか試してみました。まずは下図をご覧下さい。
上図が[センター行送り]がオフの時で、下図がオンの時です。
InDesignの行送りはワードプロセッシングだという事はStudy Room 1.0J No.41で述べましたが、この[センター行送り]というのは、行送りを文字のセンターからセンターで計算するようです。
つまり[センター行送り]がオフの時はA、[センター行送り]がオンの時はBで行送りがなされるようです。文中の見出しなどを行と行のセンターに揃えたい場合には、便利な機能です。
(追記 2002.2.22)
当BBSでさとうさんから、ご報告をいただきました。Adobeのテクニカルソリューションデータベース 文書番号221426によると、
「フレーム内の段落に行取りを適用するとき、同じフレーム内に続く段落にセンター行送りが適用されていると、その段落は行取りが適用された段落に応じて移動しません。センター行送りが適用された段落を移動するには、そのテキストを選択し行送りを調整してください。」
「行取りが適用されている段落とそれに続く段落にセンター行送りを適用すると、行取りが無視されることがあります。」
との事です。わかりにくい文章ですので、ちょっとテストしてみました。
上図は、2行目のみ級数を上げ[行取り]に「3」を設定し、3行すべてを[センター行送り]にしたものです。[行取り]が「3」になってないのが、わかると思います。[行取り]を「2」にした場合は、正常でしたので、必ずしも文字組みがおかしくなるわけではないようですが、同じフレーム内で[行取り]と[センター行送り]を併用した場合には、正常な文字組みがなされない場合があるようです。注意して下さい。
(追記 2002.2.23)
当BBSで、上記[行取り]と[センター行送り]を併用した場合についての詳しい説明をマッカリーさんからしていただきましたので、ここに掲載させていただきます。
下図は、2行目の見出し部分のみ級数を上げ[行取り]に「3」を設定したもので、[行送り]は「自動」になっています([センター行送り]はまだオフです)。
[センター行送り]というのは、現在の行から前の行へと計算するそうです。最終行で考えると、現在、前の行まで「2行分」の高さがあるということです。ところが[自動行送り]は普通175%になっています(下図参照)。つまり行数で考えると、1.75行分ということです。
このため、この状態の時に[センター行送り]をオンにすると、下図のようになってしまうのです。つまり[自動行送り]が175%の場合、前の行まで1.75行以上離れていると下図のように行送り値が足りない状態になり、結果的に最終行が1行上に配置されてしまうのです(逆の考え方をすれば、この場合[自動行送り]を200%以上にすればいいのですが、そうすると今度は本文が1行とびで配置されます)。
ですから行送りを「自動」から適当な固定行送りにしてやれば、思ったように制御できるということになります。