InDesignのバージョンに関係なく、気になった話題をこちらに書き留めておくことにします。まずは、フレームグリッドの動作について記述したいと思います。
InDesignでテキストを扱う場合、「プレーンテキストフレーム」と「フレームグリッド」の2つのテキストフレームがあることはご存知のことだと思います。これらの2つのテキストフレームをうまく使い分ければ、作業の効率化にも繋がりますが、慣れるまではフレームグリッドの動作に戸惑うことがあるのも事実です。
まずは、テキストを配置した「フレームグリッド」を用意しました(下図)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/7b76e25accf4d8d50ea648150ccb50fb.png)
では、フォントを変更してみましょう。
ここでは、「小塚明朝 Pr6N」から「A-OTF 太ゴB101 Pro」に変更しました(下図)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/43759dae3066639884f6440c8527e872.png)
次に、任意の場所にテキストを入力してみましょう。
ここでは「美しい」という文字を入力しました(下図赤枠部分)。とくに問題はないですよね。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/19489b009ab6f31019464af676656dc9.png)
では、テキストエディタ等からコピーしたテキストを、任意の場所にペーストしてみましょう。
すると、異なる書式でペーストされたのが分かるはずです(下図赤枠部分)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/d1fd9a950d12eefab0843219595c024b.png)
これは、フレームグリッド自体が書式属性を持っているためです。[オブジェクト]メニューから[フレームグリッド設定]を選択してみると、[フレームグリッド設定]ダイアログが表示され、[グリッド書式属性]の内容が確認できます(下図)。つまり、この[フォント]に設定されている「小塚明朝 Pr6N」が適用されてペーストされたというわけです。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/f45fecdb217c206fd2a985e21725f8bf.png)
なお、[グリッド書式属性]の設定を無視してテキストをペーストしたい場合には、[編集]メニューから[グリッドフォーマットを適用せずにペースト]を実行します(下図)。
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こうすることで、[グリッド書式属性]の設定を無視してテキストをペーストできます(下図赤枠部分)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/827e2d3a701caf7d50e983a82c45694f.png)
ちなみに、テキストに段落スタイルを適用してある場合でも、同じ動作をします。ここでは「本文」という名前の段落スタイルを適用したテキストを用意しました(下図)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/3c1ff0b1007151fbfa0f73ea496d4a2a.png)
このテキストの任意の場所に、プレーンなテキストをペーストします。やはり、[グリッド書式属性]の設定が反映されて書式が変わってしまいました(下図赤枠部分)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/ea952fe4216f7f99a85cb6e65a41ef1c.png)
この場合には、目的のテキストを選択し、[段落スタイル]パネルで[選択範囲のオーバーライトを消去]を実行してもかまいません(下図)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/63595bd13cab50305037c31ac8f86602.png)
選択していたテキストのオーバーライドが消去され、テキストの書式が目的の書式に設定されます(下図赤枠部分)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/fa7559159f2c51f45917e529514ceafc.png)
とは言え、フレームグリッドの[グリッド書式属性]と実際のテキストの書式は、同じにしておくのが望ましいので、フレームグリッドにテキストを配置、あるいは入力する前に、フレームグリッドの[グリッド書式属性]を設定しておきましょう(下図赤枠部分)。
こうしておくことで、後々、戸惑うことなく作業ができます。
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なお、テキストを配置、あるいは入力後に[グリッド書式属性]を変更した場合には、[編集]メニューから[グリッドフォーマットの適用]を実行することで、配置したテキストの書式を[グリッド書式属性]の書式に合わせることができます(下図)。
![](https://study-room.info/archives/004/201706/d27d9f92b0e501810c3d2e78fd2434a1.png)