InDesign 2.0Jでは、文字詰めを行うための機能が色々と用意されています。しかしこれらの機能のいくつかを同時に使用すると文字組みがおかしくなってしまいます。まず下図のようなテキストを用意しました。ヒラギノ明朝Pro-W6(ver.7.10)を使用し、[文字組みアキ量設定]で括弧はベタになるように設定しています。
このテキストに[文字ツメ]を「40%」適用し、さらに[OpenType機能]の[プロポーショナルメトリクス]を適用したものが下図です。
「始め括弧」がフレームから飛び出し、「終わり括弧」は次の文字と一部重なってしまいました。
次に[OpenType機能]の[プロポーショナルメトリクス]と[オプティカルカーニング]を適用したものが下図です。
同様に、「終わり括弧」と次の文字が重なっています。複数の文字詰め機能の併用はさけたほうがいいでしょう。通常、こういった現象は画面上で確認できますので、トラブルを起こすことはあまりないと思いますが、ヒラギノを使用する場合は注意が必要です。下図はver.7.02のヒラギノ明朝Pro-W6を使用して、[文字ツメ]を「40%」と、[OpenType機能]の[プロポーショナルメトリクス]を適用したものです。本来なら括弧の前後がおかしくなるはずですが、特に不具合は見られません。
このドキュメントをver.7.10のヒラギノ明朝Pro-W6の環境で開くと、やはり下図のように括弧の前後がおかしくなってしまいます。注意して下さい。
※ヒラギノには、OS Xのバージョンによって、いくつものフォントのバージョンが存在します。異なるバージョンを使用する時は注意が必要です。
今回の検証にあたり『DTPの壺』のKOUJIさんに色々とお世話になりました。この場をかりてお礼を申し上げます。