InDesign CSの文字パレットには、[グリッドの字間を基準に字送りを調整]という項目が増えました(下図参照)。
この項目は、フレームグリッドの場合デフォルトではオン、プレーンテキストフレームの場合オフになっています。通常使用の場合には、あまり気にする必要のない項目(旧バージョンとの互換性を保つための機能)ですが、どういった働きをする機能なのかは、覚えておくとよいかもしれません。2.0で1歯詰めを行ったテキストを例に見ていきたいと思います。
上図は2.0で1歯詰めを行ったテキストです。これをCSで開いたものが下図ですが、1歯詰めの仕様が変わったにもかかわらず(Study Room CS No.09参照)、2.0と同じ文字組みで開くことができます。
文字パレットをみてみると、2.0と同じように[字送り]で1歯詰めを実現しているのがわかります(下図)。
次に文字パレットのパレットメニューを見てみると、本来オンであるはずの[グリッドの字間を基準に字送りを調整]がオフになっているのがわかります。
つまり、[グリッドの字間を基準に字送りを調整]がオフになっていると[フレームグリッド設定]で[字間]をマイナス(またはプラス)に設定していても、その設定は反映されないということです。逆にいえば、[グリッドの字間を基準に字送りを調整]をオフにすることで、2.0の1歯詰めを再現しているといえるかもしれません。
CSの1歯詰めを適用したい場合には、[グリッドの字間を基準に字送りを調整]をオンにし、[字送り]を「0」にすればOKです(上図)。