InDesign 2.0Jの合成フォントは、1.0Jに比べて改良された点が2点あります。1つは、1.0Jでは「かな」のサイズや垂直比率・水平比率は変更できませんでしたが、2.0Jではサイズ・垂直比率・水平比率を設定することができるようになった事です。
もう1点は、[文字中央で拡大/縮小]という機能が新しく増えた事です(上図一番下の赤枠)。これは「かな」の垂直比率・水平比率を編集する場合に、文字の中央から拡大縮小するか、欧文ベースラインを基準に拡大縮小するかを設定するオプションです。ここにチェックを入れると文字は中央から拡大縮小されます(「かな」以外の「全角約物」「全角記号」「半角欧文」「半角数字」には適用できません)。
また[特例文字]をクリックすると、下図のようなダイアログが表示され、文字単位でフォントの設定をする事もできます(この機能は1.0Jにもあります)。
(追記 2002.3.19)
Adobeのマッカリーさんから、メールをいただきましたので追記させていただきます。
合成フォントのサイズ変更は従来、欧文ベースライン(y軸)と左端(x軸)を原点として字送りとグリフの両方をスケールしているそうです。この方法は欧文などの非等幅の文字に最適なため、日本語フォントと欧文フォントの組み合わせにおいて有効でした。
ところが仮名などの等幅文字の場合、字送りは漢字(ベースグリフクラス)と同じにしたいが、グリフのみをスケールしたいときには不適切だそうで、そのため2.0Jではセンターからスケールするというオプション[文字中央で拡大/縮小]を付け加えたそうです。「字送りはそのまま」というのがポイントです。
また、もう1つ改良された点として、特例文字セットのポップアップメニューから文字種の呼び出しもできるようになったそうです(下図参照)。