InDesignの合成フォントはかなり使い勝手がよくなっております。和文と欧文でフォントを変えられるだけでなく、指定したフォントのサイズやベースライン・比率も設定することができます。[書式]→[合成フォント]を選択すると下図のような画面が出てきます。
詳しい操作方法はユーザガイドP.135・136を見ていただくとして、合成フォントの特徴についてまとめましたので、ご覧下さい。
- ドキュメントを開いていない状態で、Aという名前の合成フォントを作成すると「Fonts」→「CompositeFont」の中にその合成フォントAが作られるが、ドキュメントを開いた状態でBという名前の合成フォントを作成しても、「CompositeFont」の中にその合成フォントBは作られない。
- ドキュメントを開いていない状態で、Aという名前の合成フォントを作成すると、すべてのドキュメントでその合成フォントAが使用できる(読み込まなくても)。
- ドキュメントを開いた状態でBという名前の合成フォントを作成すると、他のドキュメントでは、読み込まない限りその合成フォントBはフォントリストに表示されない。
- ドキュメントを開いていない状態で作成した合成フォントAは、ドキュメントを開いていない状態でなら削除できる。
- ドキュメントCで、ドキュメントを開いた状態で作成した合成フォントBを読み込んでも、トギュメントC上でその合成フォントBは削除することができる。
(余談)
Finder上で「CompositeFont」の中に作成された合成フォントを削除しても、InDesignを立ち上げると初期設定の中に残っているらしく、その合成フォントは生きています。
また、合成フォントの機能は動作が不安定なのか、他のドキュメントから読み込んだり、削除したりしていると何度もアプリケーションが落ちてしまいました。
他にも削除したドキュメントの合成フォントが生きていて、削除できないなどの症状も聞きますし、合成フォントを使用したドキュメントからPDFを書き出すと、文字組が崩れる事があるといった現象も確認しております。どうやらベースラインや比率を変更すると起きる事がある現象のようですが、詳しくはわかりません。合成フォントを使用したドキュメントからPDFを書き出す場合は、EPSやプリプレスファイルに書き出したものをDistillerを使用してPDFを作成した方がいいかもしれません。