Adobeからデジタルマガジンの新しいソリューションである『Adobe Digital Publishing Suite』が発表されました。現在、Adobe Labsでベータ版が公開されており、Adobe IDさえ持っていれば、誰でもダウンロードして試すことが可能になっています(Adobe IDを持っていない方は、新規で作成すればOKです)。まず、今回は実際に作業する前の準備について記述させていただきます。
Adobe Digital Publishing Suite(以下、ADPS)を試すためには、InDesign CS5が必須となります。また、ADPSから書き出される『.issue(イシュー)』ファイルは、さまざまなデジタルデバイスへの対応が表明されていますが、現在iPadでのみ試すことが可能となっています。そのため、まずはissueファイルを表示させるためのビューワー『Adobe Content Viewer』をiPadにインストールしておきましょう。以下のURLから無償でダウンロード可能です。
http://itunes.apple.com/jp/app/adobe-content-viewer/id389067418?mt=8
次にAdobe Labsから、以下の3つのファイル(InDesign CS5の機能拡張ファイルと2つのエアーアプリ)とチュートリアル用のファイル『Download source files for tutorials referenced in Digital Publishing User Guide』をダウンロードしましょう。
※機能拡張ファイルと2つのエアーアプリは、ダブルクリックすればインストールされます。
※エアーアプリを使用するためには、Adobe AIR 2.xがインストールされている必要があります。インストールされていない場合には、以下のサイトよりダウンロードしてインストールしておきましょう。
http://get.adobe.com/jp/air/
そして、使い方が書かれたユーザーガイドをダウンロードしますが、Adobe Labsからダウンロードできるのものは英語版となっているので、新しくオープンしたアドビの日本語専用サイト『ADOBE DIGIPUB MAGAZINE』よりダウンロートします。以下のURLより「Adobe Digital Publishing ユーザーガイド」と「デジタルパブリッシングツールに関するトラブルシューティング」をダウンロードしてください。
http://adobe-digipub.jp/info/index.html
おおまかな作業の流れ
作業の流れの詳細については、今後記述していきますが、まずはおおまかな流れを解説しておきます。使用するアプリケーションは、InDesign CS5とAdobe Labsよりダウンロードした『Adobe Interactive Overlay Creator』と『Adobe Digital Content Bundler』になります。ADPSでは、InDesign CS5のドキュメントにインタラクティブな機能を付加して、それを『Adobe Digital Content Bundler』に読み込みissueファイルを書き出します。それを『Adobe Content Viewer』にダウンロードして読むといった流れになります。
現在、使用できるインタラクティブな機能は8つあり、そのうちの2つはInDesign上で設定しますが、他の機能は『Adobe Interactive Overlay Creator』で映像や音声といった元データを読み込み、SWFとして書き出しファイルをInDesignドキュメント上に配置して設定を行います。
- 360 Viewer
- Audio
- Image Pan
- Panorama
- Video
- Web View
- Hyper Link(InDesign上で設定)
- Slideshow(InDesign上で設定)
※なお、現段階で記述している内容は、あくまでも2010年10月25日にリリースされたベータ版のものとなっています。仕様変更等により、ここで記述した内容と異なる場合がありますのでご注意ください。