issueファイルの書き出し
インタラクティブな機能の設定がすべて終わったら、いよいよissueファイルの書き出しです。書き出しには「Digital Content Bundler」を使用しますが、ファイルのまとめ方やファイル名が間違っていないかどうか、きちんと確認してから実行しましょう。
まず、Digital Content Bundlerを起動したら、[New]ボタンをクリックして、issueファイルを書き出したいissueフォルダを選択します(下図参照)。なお、過去に読み込んだことのあるissueフォルダを再度、読み込みたい場合には、[Open]ボタンをクリックして、issueフォルダ内に自動的に作成される「project.bprj」というファイルを選択します。
issueフォルダがきちんと読み込まれると、すべてのstackが読み込まれます。下図のケースですと、3つのstack(記事)が読み込まれたことをあらわしています。なお、各stackはドラッグすることで順番を変更することも可能です。また、最初に読み込まれるstackは表紙となります。
TitleやKickerなど、各項目を入力していきます(下図参照)。それぞれどのような内容を入力するのかは、以下を参照してください。なお、現段階で日本語を入力することはできませんが、日本語入力にも対応する予定とのことです。
Title:各コンテンツのタイトルを入力します。この内容が目次にも使用されます。
Kicker:雑誌のセクション名称(例:「レビュー」、「社説」など)を入力します。
Byline:署名欄
Description:各コンテンツの説明文を入力します。
Tags:タグを入力します。カンマで区切ることで複数のタグを入力可能です。
Ads:広告ページの場合、チェックを入れます。チェックしたコンテンツは、目次には表示されません。
Smooth Scrolling:慣性スクロールを適用するかどうかを指定します。縦のみ(Vertical Only)、横のみ(Horizontal Only)、両方(Both Directions)、なし(off)のいずれかを選択できます。
MAGAZINE TITLE:雑誌のタイトルを入力します。
ISSUE TITLE:特集などのタイトルを入力します。
ISSUE NUMBER:雑誌の号数などを入力します(例:5月号、No.345、など)。
PUBLICATION DATE:発行日をカレンダーから指定します。
ISSUE DESCRIPTION:イシューファイルの詳細を入力します。
また、「Switch to thumbnail view」ボタン(左側の赤枠部分)をクリックすると、実際にページがどのように表示・構成されているかを確認することができます。右側のスライダで表示サイズを変更したり、縦表示(Portrait)と横表示(Landscape)の切り替えも可能です(下図参照)。
なお、実際にAdobe Digital Publishing Suiteのサービスが始まった場合には、書き出したissueファイルはAdobeのサーバーに送信します。この場合、右上にある[Sign In]のボタンをクリックしてAdobe IDでサインインしておく必要があります。
各項目を入力したら、[Export Issue]ボタンをクリックします。すると、どのように書き出すかを指定する[Export Options]ダイアログが表示されるので、各項目を設定して「OK」ボタンをクリックします(下図参照)。
なお、各項目はそれぞれ以下のような内容となります。
Dimention:書き出すissueファイルのサイズを指定します。iPad用であれば「1024×768」を選択します。
Issue:単一のissueファイルを作成する場合は「Single File」、コンテンツをテストサーバーにアップする場合には「Multiple Files」を選択します。「Multiple Files」を選択すると、各スタックを個別にバンドルした.issueファイルと親.issueファイルの両方が作成されます。
Image Format:書き出す画像のフォーマットを指定します。JPEGかPNG、自動(Automatic)のいずれかを選択可能です。
JPEG Quality:JPEG画像の品質を設定します。Minimum、Low、Medium、High、Maximumのいずれかを選択可能です。
[Save as]ダイアログが表示されるので、「名前」と「場所」を設定します(下図参照)。
[保存]ボタンをクリックすれば、指定した場所にissueファイルが書き出されます。
なお、エラーメッセージが出て書き出せなかった時は、ファイルのまとめ方やファイル名がが間違っている可能性がありますので、再度確認してください。
Adobe Content Viewerで表示させる
書き出されたissueファイルをiPadで表示させるためには、まず、iPadをマシンに繋いだ状態でiTunesを起動します。iTunesが起動したら、左側の[デバイス]から目的のiPadを選択して、ウィンドウ上部の[App]を選択します。次に下方向にスクロールして[App]から「Adobe Viewer」を選択します。あとは、右側の[Adobe Viewerの書類]ウィンドウにissueファイルをドラッグすれば読み込まれるので、同期をすればOKです(下図参照)。
iPadの接続を解除し、Adobe Content Viewerを起動します。しばらく待つと、新規で追加したissueファイルをダウンロートするかどうかを聞いてくるのでダウンロードして、「View」ボタンをタップすればデジタルマガジンの内容が表示されます。あとは、動作に問題がないかどうかを確認してください。
※Adobe Digital Publishing Suiteを使用してどのような手順で作業するのかについては、以下の雑誌等でも原稿を書かせていただきました。併せて参考にしていただけると幸いです。
eBookジャーナル vol.01(毎日コミュニケーションズ)
MdN 2011/01 VOL.201(エムディエヌコーポレーション)
+DESIGNING vol.23 2011.2(毎日コミュニケーションズ)
※なお、現段階で記述している内容は、あくまでも2010年10月25日にリリースされたベータ版のものとなっています。仕様変更等により、ここで記述した内容と異なる場合がありますのでご注意ください。