スニペットとは「切れ端」といった意味です。InDesign CS2では、画像やテキストなど、ドキュメント上にレイアウトできるオブジェクトであれば、どのようなオブジェクトであってもスニペット(拡張子.inds)として書き出すことが可能です。
例えば、他の作業者にファイルを渡す必要がある場合でも、ドキュメント全てを渡すのではなく、必要な部分のみをスニペットとして書き出すことで、軽いファイルを渡すことができます。書き出す方法も非常に簡単で、「デスクトップ上にドラッグする方法」「Adobe Bridgeにドラッグする方法」「[ファイル]メニューの[書き出し]でフォーマットに[InDesignスニペット]を選択して書き出す方法」の3つがあります。手軽なのは、デスクトップまたはAdobe Bridge上にドラッグする方法でしょう。下図は、Adobe Bridgeを使用したスニペットの作成方法です。目的のオブジェクトを選択し、Adobe Bridge上にドラッグするとスニペットとして書き出されます。
使用方法も非常に簡単です。スニペットをデスクトップまたはAdobe Bridgeからドキュメント上にドラッグすればOKです([ファイル]メニューの[配置]から読み込むこともできます)。
スニペットは、ただ単にドキュメントから書き出した“部品”というわけではありません。位置情報も持っており、他のドキュメントに読み込んだ際には、元の位置と同じ位置に再現されます。異なる複数のドキュメント間において、同じ位置に使用する必要があるオブジェクトにスニペットを利用すると便利でしょう。また、XMLのタグ要素とコンテンツもそのまま保持します。スニペットを取り込むだけで、XML構造を取り込むといったこともできるわけです。
(補足)
Adobe Bridgeは、ウィンドウ右上にある[コンパクトモードに切り替え]ボタンを押すことで、ウィンドウサイズを小さくすことが可能です。小さくなった Adobe Bridgeは、デフォルトではすべてのアプリケーションの最前面に表示されるため、あたかもInDesignのパレットのひとつのように扱うことが可能です。