InDesign CS3では、作業効率をアップする細かな改善点が色々となされました。そのうちのいくつかをご紹介いたします。
フォントの置換
［フォント検索］ダイアログに［すべてを置換した時にスタイルおよびグリッドフォーマットを再定義］というチェックボックスが追加されました。フォントの置換を実行する際に、このチェックボックスにチェックを入れて置換を実行すると、スタイルやグリッドフォーマット内に定義されているフォントを置換することも可能となります（下図）。
テキストの回り込み
マスターページ上のオブジェクトに対して「テキストの回り込み」パネルで回り込みを実行する際に、ドキュメントページに対して回り込みを適用するのか、マスターページのみに回り込みを適用するのかが選択可能となりました（下図）。 マスターページのみに回り込みを適用 したい場合には、パレットメニューから［マスターページのみに適用］をオンにします。ただし、このコマンドが実行できるのは、マスターページ上にあるオブジェクトに対してのみです。
なお、 「テキストの回り込み」パネル には、チェーンアイコンも追加されています（下図赤枠）。
マスターページの読み込み
マスターページの読み込みじたいは、これまでも可能でしたが、CS3では「ページ」バネルに［マスターページの読み込み］コマンドが追加されました（下図）。
マスターページの同期
「ブック」バネルから［同期オプション］ダイアログでドキュメントを同期にする際に、マスターページの同期も可能となりました（下図）。ただし、デフォルトではオフになっています。
繰り返し複製
［繰り返し複製］ダイアログに［プレビュー］チェックボックスが追加されました（下図）。これにより、コマンドを実行する前に実行後の結果が確認できるようになりました。
プリントするレイヤーの選択
［プリント］ダイアログにおいてプリントを実行する際に、プリントするレイヤーの選択が可能となりました［すべてのレイヤー］［表示中のレイヤー］［表示中でプリント可能なレイヤー］の中から目的のものを選択してください（下図）。
オブジェクトの整列
［整列］バネルでオブジェクトを整列させる際に、どこを基準にしてオブジェクトを整列させるのかが指定可能になりました。［選択範囲内に揃える］［マージンに揃える］［ページに揃える］［スプレッドに揃える］のいずれかを選択可能です（下図）。なお、 ［選択範囲内に揃える］ を選択すると、CS2と同じ動作になります。
スニペット
スニペットを配置する際、元の位置（スニペットを書き出した際の元のオブジェクトと同じ位置）に配置するのか、カーソルの位置に配置するのかを選択可能となりました。どちらにするかは環境設定（下図）で設定可能ですが、配置する際にoption（Windowsはalt）キーを押しながら配置することで、元の位置に配置するのか、カーソルの位置に配置するのかを切り換えることも可能です。
マウスホイールのサポート
フォントメニュー等では、これまでもマウスホイールによるスクロールが可能でしたが、CS3では、「字形」パネル、「スウォッチ」パネル、「ナビゲーター」パネル、「注釈」パネル等でもマウスホイールによるスクロールがサポートされています。
