InDesignでは、スタイルや文字組みアキ量設定など、様々な設定を他のドキュメントから読み込むことができます。読み込む方法も「各パレットメニューの読み込みコマンドを実行する方法」と、「コピー&ペーストで読み込む方法」の2つの方法があります。この時、注意したいのが同名の設定がある場合です。「読み込みコマンド」の場合と、「コピー&ペースト」では、結果が異なります。
以下のそれぞれの項目について検証してみました。
段落スタイル・文字スタイル・グリッドフォーマット
「読み込みコマンド」の場合は、読み込み元の設定が優先され、読み込み先の設定が書き換えられます。
「コピー&ペースト」の場合は、読み込み先の設定は変更されず、読み込み元のテキストには読み込み先の設定が適用されます。
合成フォント
結果はスタイルやグリッドフォーマットと同じですが、2つのドキュメントを一緒に開いてコピー&ペーストしようとした場合、下図のようなアラートが出て、片方のドキュメントの合成フォント名が変更されます。
文字組みアキ量設定
結果は他の項目と同じですが、「読み込みコマンド」を実行した場合、下図のようなアラートが表示されます。「はい」をクリックすることで、上書きされます。
※基本的な動作は、すべて同じです。Aというドキュメントに、Bというドキュメントの設定を読み込みたい場合、
- 「読み込みコマンド」の場合はB
- 「コピー&ペースト」の場合はA
の設定が生きることになります。なお、2つのドキュメントの同名の設定をすべて、片方のドキュメントの設定に合わせたい場合は、ブック機能で同期を行うとよいでしょう。