下図にように文中に全角スペースがあるテキストがあります。
InDesignで、このテキストの疑問符(?)の前に3文字追加すると、全角スペースは次の行に送られ、行頭に全角スペースがきてしまいます(下図)。
QuarkXPressの場合、行末の全角スペースは吸収される仕様となっていますが、InDesignの場合、吸収されません(英文の半角スペースは吸収されます)。テキストの修正等により、InDesignで行頭に全角スペースがくるのを避けるには、感嘆符と全角スペースを[分割禁止]にすることでも可能ですが、[禁則処理設定]をカスタマイズすることでも可能です。
まず、新規に[禁則処理設定]を作成し、[句読点のぶら下げ]に全角スペース(ユニコード番号3000)を追加します(上図)。次に[段落]パレットから「ぶら下がり」を設定します。
※この場合、句読点もぶら下がってしまいます。句読点をぶら下げたくない場合は、[句読点のぶら下げ]から削除しておいて下さい。
これで、行末の全角スペースを(擬似的に)吸収させることができました(上図)。
テキストを選択してみると、ぶら下がり領域に全角テキストがあるのがわかります(上図)。
なお、[禁則処理設定]の[行頭禁則文字]に全角スペースを登録した場合は、下図のように全角スペースの前の文字と一緒に追い出されます(実際には、疑問符も[行頭禁則文字]になっているため、疑問符の前の文字から次行に追い出されます)。
(追記 2004.5.4)
上で紹介した方法は、文中の任意の全角スペースが行末にきた場合に、それを吸収させるトリッキーな方法です。「!」「?」などの区切り約物の後のみにしか全角スペースを使用しないケースでは[文字組みアキ量設定]で設定するのがスマートな方法です(下図)。
(追記 2006.4.28)
この件に関して、当BBSのNo.8896のスレッドにおいても有意義な議論が行われました。
欧文スペースであれば行末で吸収されることから、お~まちさんが全角幅の欧文スペースをもつフォント(スペース以外にグリフはありません)を作成して下さいました。お~まちさんのご好意により、以下のURLからダウンロードできるようにしましたので使用して下さい。
https://study-room.info/id/file/full_width_space.zip