CSでは[文字組みアキ量設定]も色々と改善されています。主に以下のような改善点があります。
- 「単位」に「文字幅/分」が増えました。
- 他のドキュメントから設定を読み込み可能になりました(下図赤枠)。
- 変更を加えた箇所は、保存するまで赤字で表示されるため、変更箇所が把握しやすくなりました。
- 2.0よりもさらに詳細な設定が可能となりました。例えば括弧類は「かぎ括弧」「丸括弧」「その他の括弧」において、それぞれ個別の設定が可能です。より詳細な設定が可能になった項目には、▲マークがついています。
- 詳細設定は、「最小」「最適」「最大」の順序に変更されました。
2.0に比べ、さらに詳細な設定が可能になったことで、より設定が難しくなったと思われる方もいるかもしれませんが、インターフェイスに改良が加えられており、設定は2.0よりもわかりやすくなっていると思います。
また、デフォルトで用意されている14種類の[文字組みアキ量設定]は、[環境設定]の[文字組みプリセットの表示設定]で表示をさせなくすることも可能です。使わない設定は、オフにしておいてもいいかもしれません(下図)。
注意してほしいのは、14種類の[文字組みアキ量設定]の中に、若干変更が加えられている設定があることです。次の4つの設定で変更がされています。
- 行末約物全角/半角・段落1字下げ
- 行末受け約物全角/半角・段落1字下げ(起こし全角)
- 行末受け約物全角/半角・段落1字下げ(起こし食い込み)
- 行末受け約物全角/半角
上図は2.0、下図はCSでの「行末受け約物全角/半角」の設定ですが、行末の「受け約物」の設定が、
- 2.0では「ベタ~二分」(ベタから二分の間で調整)
- CSでは「二分/ベタ」(ベタまたは二分)
となっています。これらの設定を使用した2.0のドキュメントを、CSで開くと文字組みが変わる可能性がありますので注意して下さい。
なお、以下のURLからCSの「文字組み設定の手引き」がダウンロード可能です。参考にして下さい。なお、ダウンロードしたファイルには「商印用文字組み.indd」というドキュメントも含まれており、以下のような[文字組みアキ量設定]が作成されています。
http://kb2.adobe.com/jp/cps/223/223803.html
また、「DTPの壷」のKOUJIさんが、InDesign CSとIllustrator CSの実用的な[文字組みアキ量設定]を配布されています。ダウンロードして、参考にされてはいかがでしょうか。