InDesign CSの文字パレットには、[文字の比率を基準に行の高さを調整]という項目が増えました(下図参照)。この機能はフレームグリッドではオン、プレーンテキストフレームではオフがデフォルトになっています。
まずプレーンテキストフレームを使用して、下図のようなテキストを用意しました。2行目のテキスト(シアンの文字)のみ[垂直比率]を130%にしたものです。
このテキストに対し、[文字の比率を基準に行の高さを調整]をオンにすると下図のようになります。
2行目のテキストの位置が変わったのがわかります。オンにすることで、比率を変更後のテキストを基準に行が送られます。ただし、上図のようになるのは[行送りの基準位置]が[仮想ボディの上/右]の場合です。たとえば、[行送りの基準位置]が[仮想ボディの下/左]の場合、テキストは仮想ボディの下を基準に行が送られることになります。
また、フレームグリッドの場合、[文字の比率を基準に行の高さを調整]はオンになっていますが、1行目の見出しに垂直比率(100%以上)を適用すると、下図のように2行取りになります。
これを1行にするには、[文字の比率を基準に行の高さを調整]をオフにすることで可能です(下図)。
また、2.0で縦組み時、[フレームグリッド設定]の[比率]を変更すると、文字パレットの数値が異なって表示されるという問題がありました。下図は[フレームグリッド設定]で、文字サイズ「13Q」、水平比率「120%」に設定したものですが、文字パレットの表示は異なって表示されています(数値の表示が異なるだけで、実際のテキストサイズは同じです)。
しかしCSでは、この問題も解決されています。これも[文字の比率を基準に行の高さを調整]という機能が追加されたことで、改善されたわけです。