Study Room 1.0J No.7でも述べましたが、もう一度、3行取り2行見出しついて考えてみたいと思います。
まず複数行の見出しの作成方法は
- 別フレームとして重ねる
- インライングラフィックとして配置する。
- [グリッド揃え]を[なし]にして、ベースラインを移動する。
- [グリッド揃え]を[なし]にして、[1行目のみグリッドに揃える]を使用し、ベースラインを移動する。
- [グリッド揃え]を[なし]にして、[段落前(後)のアキ]で調整する。
など色々と考えられます。
今回は「[グリッド揃え]を[なし]にして、ベースラインを移動する」方法を使用して、見出しを行取りしたい行数の真ん中に配置するための計算方法を考えてみたいと思います。
基本的な移動量の計算方法は、
[(行取りしたい行数のスペース)−(見出しのスペース)]÷2
で求めることができますが、[文字]パレットに設定されている[行送り]の値によって、見出し部分に[グリッド揃え]→[なし]を適用した時の挙動が変わりますので注意して下さい。
まずは下図をご覧下さい。
フレームグリッド設定は、[サイズ:13Q]、[行送り:21H]
見出し部分は、[サイズ:16Q]、[行送り:18H]にしました。
この状態で、見出し部分を選択し、[グリッド揃え]を[なし]にしたのが上図です。しかし、左図と右図では見出しの位置が違っています。これは[文字]パレットの[行送り]の設定が違うからです。
それぞれ「左上図が左下図」「右上図が右下図」の本文の[文字]パレット設定です。
左図は[文字]パレットの[行送り]は特に設定していないもので、
右図は[文字]パレットの[行送り]に[フレームグリッド設定]と同じ「21H」を設定したものです。
このように[文字]パレットの[行送り]の設定によって見出しの位置が変わる為、計算方法も変わってきます(実際には、フレームグリッドを使用した場合に、[文字]パレットの[行送り]を設定する事はあまりないかもしれませんが、考え方として覚えておけば、大見出し・小見出しというように見出しが続いた時の計算に利用できます)。
ですから実際の計算方法は、
◎左図の場合、A−見出しのスペース
A=17.75mm、見出しのスペース=8.5mmなので
(17.75−8.5)÷2で4.625mm移動させばよいことになります。
◎右図の場合、B−見出しのスペース
B=13.75mm、見出しのスペース=8.5mmなので
(13.75−8.5)÷2で2.625mm移動させればよいことになります。
実際に求めた値だけベースラインを移動したものが下図です。