Study Room CS No.19でも記述しましたが、CSのフレームグリッドでは級数をグリッドサイズより大きくしても、ある級数までは2行取りになりません。では、文字サイズをどれぐらい大きくすると2行取りになるのでしょうか? 実は[グリッド揃え]と[行送りの基準位置]に何を選択しているかで、2行取りになる文字サイズの値は変わってくるのです。
例として、20Q・28Hのフレームグリッド見て行きたいと思います。
(例1)[グリッド揃え]仮想ボディの中央 [行送りの基準位置]仮想ボディの上/右
上図はマゼンタの文字を36Qに設定し、下図はマゼンタの文字を36.1Qに設定しています。
例1では、36Qを境に2行取りになっているのが分かります。
(例2)[グリッド揃え]仮想ボディの上 [行送りの基準位置]仮想ボディの上/右
上図はマゼンタの文字を28Qに設定し、下図はマゼンタの文字を28.1Qに設定しています。
例2では、28Qを境に2行取りになっているのが分かります。
このように、[グリッド揃え]と[行送りの基準位置]に何を選択しているかで、2行取りになる文字サイズの値は変わります。[グリッド揃え]と[行送りの基準位置]の関係を表にまとめましたので、参考にして下さい。
[グリッド揃え]が「仮想ボディの下」、[行送りの基準位置]が「仮想ボディの中央」の組み合わせ以外では、「文字サイズ+行間」または「文字サイズ+行間×2」を越えると2行取りになるのがわかります。
※[グリッド揃え]が「仮想ボディの下」、[行送りの基準位置]が「仮想ボディの中央」の組み合わせだけが、なぜ「文字サイズ+行間の2/3」になるのかはよくわかりません。
(追記 2005.1.4)
上記の内容は[行送り]が「自動」でジャスティフィケーションの[自動行送り]の値が「100%」、つまりデフォルトの状態での動作です。[行送り]が固定行送りの場合や、ジャスティフィケーションが「100%」以外に設定されている場合には、動作が異なりますので注意して下さい。
例えば上図のように[自動行送り]が「120%」の場合の「例2」のケースで見てみましょう。
上図はマゼンタの文字を23.3Qに設定し、下図はマゼンタの文字を23.4Qに設定しています。
[行送り]の値を見るとわかるのですが、28H(このフレームグリッドの行送り)を境に2行取りになっているのがわかります。このようにInDesignでは、[グリッド揃え]が「なし」の状態から行取りの計算をします。
ジャスティフィケーションの[自動行送り]に設定した値や固定行送りの値によって、2行取りになる条件は変わりますので注意して下さい。