InDesignでは縦組みで[縦中横]を使用した場合に文字がずれるケースがあります。まずは下の図をご覧下さい。
16Q/24Hで組んだものですが、左図のみ「今日」という文字を24Qにしてあります。これを保存し、再度開いたものが下図です。
上左図の「8」と「31」のみが左にずれているのがわかります。上右図と上左図の2行目はずれていません。このことから、どうやら同じ行に異なる大きさの文字が混在した場合[縦中横]の適用された文字は級数の大きな文字の仮想ボディ(もしくは平均字面)の左側に揃ってしまうのではないかと考えられます。
このケースでもStudy Room 1.0J No.02でのケースと同じように【option+command+/(Windowsはalt+Ctrl+/)】でストーリーの再計算をさせることによって正常な状態に戻すことができます。
試しに上左図のみ[文字揃え]を[仮想ボディの中央]から[仮想ボディの上/右]にしたものが下図です。「8」と「31」のみが正常に組まれていません。[文字揃え]は[仮想ボディの中央]にしておいた方がいいかもしれません。
これを保存して、再度開いたものが下図です。
「8」と「31」はさらに左にずれています。
また、もしかしてと思いドロップキャップを適用したものでも試してみましたが(下図)、問題はありませんでした。
※[縦中横]を使用した場合で、同一行に異なる大きさの文字が混在する時は、注意が必要です。
(補足)
他にも[縦中横]と平体を使用したものの場合も注意が必要です。詳しくはAdobeサポートデータベース 文書番号220552「縦中横で垂直比率(平体)を適用したテキストの位置がずれる」をご覧下さい。
(追記 2001.9.11)
今回、上で使用したサンプルは、テキストフレームでの結果です。同様のものをフレームグリッドでも試してみました。下図をご覧下さい。
上左図が[グリッド揃え]が[なし]、上右図が[仮想ボディの中央]で組んだものを保存して、再度開いたものです。やはりテキストフレームの場合と同じように、同一行に異なる大きさの文字が混在する行の数字のみがずれてしまいました。
今回は検証のため上のようなサンプルを用意しましたが、実際には下図のような場合での使用が多いのではないでしょうか。
上右図が保存したものを再度開いた時のものです。この現象を知った上で使用する時は、必ず【option+command+/(Windowsはalt+Ctrl+/)】でストーリーの再計算をさせましょう。