InDesignで表を整えていく作業を行う場合、セル内のテキストの配置やセルの余白、罫線の太さといった設定は、あらかじめデフォルト値を変更しておくことができず、表を作成するたびに設定を変更する必要があります(下図参照)。
しかしInDesign CS3では、表スタイルとセルスタイルの機能が搭載されたことにより、あらかじめよく使用する値に設定を変更して使用することが可能です。まず、ドキュメントを何も開いていない状態で、[セルスタイル]パネルの「新規スタイルを作成」ボタンをクリックします(下図)。
新しくセルスタイルが作成されます(下図)。
新しく作成されたセルスタイル(ここでは「セルスタイル1」)をダブルクリックして[セルスタイルオプション]ダイアログを表示され、目的に合わせて各項目を設定していきます。私の場合、「セルの余白」をすべて「1mm」、「テキストの配置」を「中央」に、そして「セルの線幅」を「0.1mm」で[黒]に指定しました(下図参照)。
※設定内容は皆さんそれぞれが使いやす値を指定してください。
設定が完了したら、あとは名前を付けて保存をします(下図)。
次に[表スタイル]パネルの[基本表]をダブルクリックします(下図)。
[表スタイルオプション]ダイアログが表示されるので「セルスタイル」の「本文行」にさきほど作成したセルスタイル(ここでは「base」)を指定し、「OK」ボタンをクリックします(下図)。
これで、以後作成する新規ドキュメントで表を作成する際に、自動的にこの[基本表]の表スタイルが適用され、さきほどセルスタイルで指定したセルの余白やセル内のテキストの配置、罫線の太さ等が適用されます。
(余談)
同様の考え方を利用することで、オブジェクトに対していつも決まった[線幅]を適用することが多い場合には、作成後いちいち[線幅]を変更する手間を減らすことができます(よく使用する値を登録しておくわけです)。 まず、ドキュメントを何も開いていない状態で、[オブジェクトスタイル]パネルの[基本グラフィックフレーム] をダブルクリックします(下図)。
[オブジェクトスタイルオプション]ダイアログが表示されるので、[基本属性]に「線」を選択し、「線幅」をよく使用する値に変更します。ここでは「0.1mm」にしました(下図)。あとは保存をし、オブジェクトを作成後、このオブジェクトスタイル[基本グラフィックフレーム]をクリックして適用すればOKです。わざわざ[線]パネルで線幅を入力しなくてもすみます。