InDesign CC 2015(2015.1リリース)で作成したドキュメントをオンラインで公開して、Facebookや個別のURLとして共有することのできる「Publish Online(プレビュー版)」という機能が追加されました。
公開するInDesignドキュメントには、ビデオやオーディオ、アニメーションといったInDesignのすべてのインタラクティブ機能を含めることができるそうで、ブラウザで表示可能なHTMLバージョンとして表示されます。
※Publish Onlineは、2015年9月現在、プレビュー版となっており、まだ完全に実用レベルになっていないので、使用の際は注意してください。
ここでは、下図のようなドキュメントを公開してみたいと思います。なお、このドキュメントには、アニメーションが設定してあります。
ドキュメントを開いた状態で[コントロール]パネルの[Publish Online]ボタンをクリックします(下図)。
あるいは、[ファイル]メニューから[Publish Online(プレビュー)]を選択してもかまいません。
すると[Publish Onlineオプション]ダイアログが表示されるので、各項目を設定します(下図)。
設定できたら[OK]ボタンをクリックすると、アップロードが開始されます(下図)。
アップロードが正常に完了したら、[ドキュメントを表示]ボタンをクリックします(下図)。
なお、公開URLを他の人に教える場合には、コピーを実行します。また、ソーシャルネットワークで共有したい場合には、それぞれ目的のアイコンをクリックします。
すると、アップロードしたドキュメントがブラウザで表示されます(下図)。
表示されたドキュメントには、きちんとアニメーションが反映されているのが確認できます。
表示されたドキュメントは、下部のツールバーを使用して、ページの移動や拡大・縮小、全画面で表示、オンラインヘルプで詳細情報の確認、サムネイルの表示、オーディオのオン/オフ、リンクを他のユーザーと共有、不正使用の報告ができます。
また、公開されたドキュメントは、[ファイル]メニューから[最近の公開]を選択することで、最近公開した最大5つのドキュメントにアクセスできます(下図)。
すべての公開済みドキュメントにアクセスして管理するには、[ファイル]メニューから[Webダッシュボード]を選択します(下図)。
すると、自分が公開したドキュメントがブラウザで表示され、管理することができます(下図)。
(追記 2015.12.17)
2015.2リリース(11.2.0.99ビルド)のアップデートにより、Publish Onlineも機能が強化され、PDFがサポートされました(下図)。
閲覧者にPDFのダウンロードを許可するための設定と、どのようなPDFを書き出すかを選択するプリセットの設定が追加されています(上図赤枠)。
なお、PDFのダウンロードを許可してPublishしたドキュメントをブラウザで表示させると、PDFをダウンロードするためのボタンが追加されているのが分かります(下図)。
さらに、既に公開したオンラインドキュメントを更新することも可能となりました。
ソースドキュメントに変更を行ったら、[Publish Onlineオプション]ダイアログで[既存ドキュメントを更新]にチェックを入れてPublishします(下図)。これにより、既存のオンラインドキュメントに修正が反映されます。
また、その他の機能強化として、
- グループとテキストフレームで透明と効果がサポートされるようになりました。ただし、テキストフレーム、ボタン、アニメーションを含むオブジェクト、透明を使用したオブジェクトと重なりあう場合、効果は完全にはサポートされません。
- テキストハイパーリンクが縦書きテキストでもサポートされるようになりました(多言語対応コンポーザーを除く)。
- 公開されるドキュメントに埋め込みコードを使用した場合、ドキュメントの開始ページを指定可能になりました。