No.09 欧文組版の際に変更しておきたい設定

InDesignのデフォルト設定は、基本的に和文組版用になっています。そのため、欧文組版をする際には、いくつかの設定を変更しておくと良いでしょう。
まず、[文字]パネルでは[言語]に目的のもの(「英語:米国」等)を選択しておきます。また、[カーニング]は[和文等幅]から[メトリクス]に変更しておくと良いでしょう(下図)。
※[言語]についての詳細は『other No.08 言語について』を参照してください。
※[メトリクス]についての詳細は『InDesign CS3 No.24 メトリクスカーニング時のモリサワフォン』を参照してください。



次に、[段落]パネルではコンポーザーを[Adobe欧文単数行コンポーザー]に変更しておきます(下図)。これにより、[グリッド揃え]の種類、[行送りの基準位置][文字組みアキ量設定][禁則処理][文字ツメ][行取り]など、和文組版専用の機能はすべてスキップされます。
なお、 日本語のコンポーザーがアキを文字間で調整しているの対し、欧文のコンポーザーでは単語間スペースで調整しています。



また、[行送りの基準位置]を「欧文ベースライン」に変更しておきます(下図)。これにより、欧文のベースラインを基準に行が送られます。
※[行送りの基準位置]を「欧文ベースライン」に変更しなくても、欧文用のコンポーザーに変更することで、実際には「欧文ベースライン」が適用されます。メニューは変わらないので、分かりにくい仕様ですよね。



さらに、[オブジェクト]メニューにある[テキストフレーム設定]も変更しておくと良いでしょう。[ベースラインオプション]タブにある[先頭ベースライン位置]の[オフセット]を[仮想ボディの高さ]から[アセント]に変更します(下図)。なお、テキストがすべて大文字の場合は[オフセット]を[キャップハイト]に変更しておくと良いかもしれません。



なお、文字サイズの単位は「級」から「ポイント」へ変更するのも忘れずに。また、テキストを読み込む際には[英文引用符を使用]をオンにして読み込むようにしましょう。さらに、パッケージの際には[ドキュメントハイフネーション例外のみ使用]をオンにして実行するようにします。

ちなみに、慣れてきたら[段落]パネルのパネルメニューにある[ハイフネーション設定]も見直してみると良いでしょう。デフォルト設定では下図のようになっていますが、各項目を調整することで、ハイフネーションの処理が変わってきます。



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