No.08 言語について

[文字]パネルにある[言語]の設定は、デフォルトでは「日本語」となっていますが、通常、和文組版をおこなう際にはとくに気にしていない方も多いのではないでしょうか(下図)。



しかし、欧文組版をおこなう際には、「英語:英国」や「英語:米国」など、その国の言語にあったものを選択する必要があります。ここで適切な言語を設定しておかないと、ハイフネーション処理や欧文スペルチェックが効かないからです。
なお、InDesignの英語のデフォルト辞書には「Hunspell」が指定されており、この辞書を利用してハイフネーション処理や欧文スペルチェックをおこなっています(バージョンCS5までは、英語用に「Proximity」という辞書のみがインストールされていましたが、CS5.5からは「Hunspell」が追加され、CS6からはデフォルト設定が「Hunspell」に変更されました)。



では、和文を組む際に、ところどころ出てくる欧文の単語をハイフネーション処理したい場合は、どうすれば良いでしょう。例えば、下図のようなケースだと、欧文単語がハイフネーション処理されていないため、1行目が間延びしてしまっています。



これは、[言語]が「日本語」になっているためです。そこで、「typesetting」の文字を選択して[言語]を「英語:米国」に変更します。すると、「Hunspell」の欧文辞書を利用して「typesetting」がハイフネーション処理されます(下図)。また、欧文スペルチェックも可能になります。



なお、[言語]の設定を欧文単語ごとに変更していては大変です。このような場合、和文テキストもすべて一緒に選択してから目的の[言語]に変更します。こうすることで、和文の[言語]は「日本語」のままで、欧文のみ[言語]を変更できます。
なお、Study Room other『No.06 正規表現を使って合成フォントのような表現を目指す』でご紹介したように、正規表現スタイルを使用すれば、欧文単語のみに異なる[言語]を設定するといったことも可能です。

※ユーザ辞書やダイナミックスペルチェック等に関しては、以下の内容も参照してください。


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