InDesignには[文字]パレットに[縦中横]と[縦中横設定]、[段落]パレットに[自動縦中横設定]と[縦組み中の欧文回転]という項目があります。それぞれどう違うの試してみました。
まず[縦中横]です。下左図の1バイトフォント部分に[縦中横を設定したのが、下右図です。これはQuarkXPressでもおなじみの機能で、縦組みで横を向いてしまった英数字を横向きにする機能です。
それでは[縦中横設定]とは、どういったものでしょうか。下の図を見るとわかるように、[縦中横]を設定したものに対して、上下左右に位置を調整する機能です。欧文などに[縦中横]を設定した場合で、バランスがよくない時などは、ここで上下左右の位置を調整します。
また一般的には、英数字に対して[縦中横]を設定しますが、漢字やかなにも[縦中横]は設定できます。
右図では「から」にも[縦中横]を設定しています。
ただし「ab」「から」「abc」に別々に[縦中横]を設定しても、1行につながって横になってしまいますので、別々に横にしたい時は、それぞれの間に[縦中横]を設定していないホワイトスペースなどを入れると下図のようになります。
当たり前かもしれませんが、2バイト部分では、1文字だけの選択だと[縦中横]はきかないようです。1文字では漢字やひらがなは変化がありませんでしたが、句読点などは変な回転をしてしまいました。
それでは[自動縦中横設定]とはどういったものでしょうか。[自動縦中横設定]を選ぶと下左図のダイアログが出てきます。ここで図のように設定したのが、下右図です。これを見るとわかるように、[組数字]に入力した桁数まで、段落内の数字が自動的に横になるのです。[欧文も含める]にチェックを入れれば、その文字数までの欧文も横になります。これは非常にありがたい機能です。
次に[縦組み中の欧文回転]を設定するとどうなるでしょう。
下左図([縦中横]は解除してあります)を見るとわかるように英数字が横になっています。つまり[縦中横]が、つながった英数字をまとめて横にするのにたいし、[縦組み中の欧文回転]は1文字ずつ横にするのす。
また[縦組み中の欧文回転]と[縦中横]は両方設定する事ができます。下右図は、[縦組み中の欧文回転]を設定したものに、「ab」だけ[縦中横]を設定したものです(ただし[縦組み中の欧文回転]と[自動縦中横設定]を両方設定した場合は、[自動縦中横設定]で設定した桁数までは[自動縦中横設定]が優先され、それ以上の桁数に対しては[縦組み中の欧文回転]が適用されるようです)。
似たような機能ですが、状況によって使い分けて下さい。
(補足)
[縦中横]や[縦組み中の欧文回転]以外にも、[文字]パレットの[文字回転]で横向きにすることもできます。下左図は「ab」に90°文字回転を設定したものです(この機能の場合、好きな角度にできますので、文字を斜めにしたりすることもできます)。