縦組みでルビをふる場合、ルビに1バイト数字が含まれていると下図のようになってしまい、2ケタ数字のルビに縦中横を設定したくてもできません。BBSでも多くの方からご意見を頂きましたので、ルビの2ケタ数字に縦中横を設定したのと同じ状態にする方法を色々と考えてみたいと思います。
まず初めにインライングラフィックとしてルビをふる方法です。ルビ部分を別フレームとして作成し、インライングラフィックとして配置します。縦組みの場合、インライングラフィックは横向きに配置されてしまうので[変形]パレットで90°回転させ、ベースラインシフトとカーニングで位置を調整します。
この方法ですと、ルビ部分を1つずつインライングラフィックにしなくてはならないため少々めんどくさいのと、ルビ部分が行頭にきた場合に、下図のようになってしまうのが難点です。
次にルビを本文として扱う方法です。下図のように「注12」の部分のみ級数を下げ、「注」の文字はベースラインシフト、「12」の文字は[縦中横設定]で右にシフトし、ルビ部分をカーニングで上にずらします。
この方法の難点も、インライングラフィックのケースと同じように行頭にルビ部分がきた場合に、下図のようになってしまうことです。
次に本文とルビ部分を別のフレームとして作成する方法です。
上図のようにルビ用に本文の半分の級数のフレームを作り、本文のフレームと重ねる方法です。この方法であれば2ケタ数字に縦中横がききますので便利ですが、本文に修正が入った場合、それに合わせてルビ部分も調整しなければなりません。
最後にご紹介するのは、あらかじめ2ケタ数字をFontographerなどで作ってしまう方法です。ルビに2ケタ数字を使う事が多い方は、あらかじめフォントを作っておくと便利ではないでしょうか。1度作ってしまえば、あとの作業は非常に楽になります。
DTP Plusのカタコリさんからサンプルとして作成したフォント及びInDesign・Fontographerのファイルを提供していただきました。こちらからダウンロードして下さい(カタコリさんありがとうございました)。
https://study-room.info/id/file/RubiFONT.sea
(追記 2002.9.5)
インライングラフィックとしてルビをふる方法およびルビを本文として扱う方法で、行頭にルビ部分がきた場合、1文字フレームグリッドの外にはみだしてしまいますが、「注」の文字だけをルビとして扱い、「12」を[縦中横設定+カーニング](またはインライングラフィック)で作業すると下図のように行頭にルビ部分がきても大丈夫です。
opiさん、ありがとうございました。