ある方からメールを頂き、試してみた所、InDesign 2.0Jでは[段落境界線]の仕様が変更されたようです。「駆け込み寺」のBBSでも質問があり、「DTPの壺」のKOUJIさんがレスをつけておられたので、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、ご紹介させていただきます。まずは下図をご覧下さい。
テキストの級数や色・揃えを設定したものが下図ですが、テキストがあふれていると+マークが表示されます。このあふれたテキスト上図は1.0Jで組んだものですが、設定は下図のようになっており、[前境界線]の[幅]に[段組]を選択し、[後境界線]の[幅]には[テキスト]を選択し、[前境界線]と[後境界線]を重ねて作成したものです。
これを2.0Jで開いたものが下図です。
[後境界線]が見えなくなっています(なくなった訳ではありません)。設定は下図の通りで、特に変更はされていないようです([幅]の[段落]の名称が[列]に変更されていますが)。
試しに[後境界線]の[幅]を[列]に変更したものが下図です。[後境界線]が前面に表示されました。
どうしてこのようになるかといいますと、1.0Jの時は境界線を重ねた場合、[幅]になにを選択していても、つねに[後境界線]が前面にきていました。しかし2.0Jでは、[前境界線]の[幅]に[列]を選択し、[後境界線]の[幅]に[テキスト]を選択した場合、[後境界線]は背面に表示されます。つまり[幅]の設定が異なる場合、[テキスト]を設定した方が背面に表示され、[幅]の設定が同じ場合は、[後境界線]が前面に表示されるのです。優先順位としては「幅の設定」>「後境界線」となるようです。
これを回避するには、[幅]を[テキスト]か[列]のどちらに統一し、インデントで調整するしかないかもしれません。