InDesign CS3では、画像を配置する際に、マウスカーソルがサムネール表示されるようになりました(下図)。
画像の場合には、その画像のプレピューが、テキストの場合には、そのテキストの最初の部分が表示されます。また、ただ単にサムネール表示されるだけでなく、現在配置しようしとしている画像やテキストの数も表示されます。左上のキャプチャでは(8)と表示されており、計8個の画像を配置しようとしているのが分かります。さらに、これらの画像は配置する順序を変更することもできます。矢印キーを押すと画像がめくられ、次に配置する画像を変更できます。もちろん、画像とテキストを一度に配置することもできます。
これまでも複数画像の配置は可能でしたが、それはAdobe Bridgeやデスクトップ上から画像をドラッグ&ドロップした場合だけで、画像は少しずつずれた状態で一気に配置されました。しかし、CS3では[配置]コマンドからも複数画像の配置が可能になりました。下図を見ると分かりますが、Photoshop形式やIllustrato形式、PDF形式、テキスト等、InDesignに配置可能なファイルならば、すべての形式のものをまとめて配置できます。 そして、これらの画像は矢印キーでトグルしながら、目的の場所に好きな順番で自由に配置していくことができるというわけです(ただし、複数ページのPDFをめくる事はできません)。
このようにCS3では画像配置の操作が、非常に便利になっています。
複数画像をコントールしながら配置できる機能は、特に先割りのデザインで威力を発揮します。あらかじめデザインしたドキュメントに画像等を配置するケースでは、グラフィックフレーム上をクリックしていくだけで、目的の場所に画像を配置していけるからです。 例えば、下図のようなケースです。 下図は8個の画像を順に配置していき、あと3つで配置が完了する状態となっています。
なお、CS3で複数画像を配置する際には、Adobe Bridgeやデスクトップ上からドラッグ&ドロップする場合でも、画像は一点ずつ配置されるよう仕様が変更されています。これまでのように一気にすべての画像を配置したい場合には、command(WindowsはCtrl)+shiftキーを押しながら配置します。これにより、旧バージョンまでと同じで、少しずつ画像がずれた状態で配置できます。
また、CS3ではInDesignファイルの配置も可能となっています。通常の画像と同じようにリンクとして配置できますので、元のInDesignファイルに変更があった場合でも、リンクを更新すれば修正内容を反映することができます。