Wordで作成したドキュメントは、そのスタイルをInDesign CS2のスタイルにマッピングして読み込むことが可能です(詳細はStudy Room CS2 No.17参照)。
まず、下図のようなドキュメントをWord(Office X for Mac)で作成しました。1つめの段落から順に「スタイル1」「スタイル2」「スタイル3」というスタイルを適用してあります。
このWordのドキュメントをInDesign CS2に読み込みます。この際、下図のようにWordのスタイルをInDesignのスタイルにマッピングして読み込みます。
下図が、InDesign CS2に読み込んだものです。
特に問題はなさそうですが、テキストを選択して[段落スタイル]パレットを見てみると、スタイル名にオーバーライドを表す「+」が表示される場合があります。これは「禁則処理」が関係しているようです。
上図はWordの[環境設定]ダイアログですが、[禁則文字]が「標準レベル」になっているとInDesignでは「弱い禁則」で読み込まれ、「高レベル」になっているとInDesignでは「強い禁則」で読み込まれるようです。そのため、例えばWord側で「標準レベル」の禁則処理が適用されたスタイルをInDesign側の「強い禁則」を指定した段落スタイルにマッピングすると「+」マークが表示されるというわけです。手動で[禁則処理]を変更するか、[オーバーライドを消去]することで対処すると良いでしょう。
また、Word上で「英数字用のフォント」に「日本語用のフォント」と異なるフォントを指定している場合にも注意が必要です。
上図の3つめの段落は、「日本語用のフォント」に「MS明朝」、「英数字用のフォント」に「Times」を指定したものです(下図参照)。
これを同様にInDesignにマッピングして読み込むと下図のようになります。
「Times」が指定された英数字部分はそのまま「Times」で読み込まれ(InDesignの段落スタイルとして指定されたフォントに置き換わらず)、それ以降の和文部分は不明なフォントとしてハイライト表示されてしまいます。