InDesignでフチ文字をアウトライン化する時(または、アウトライン化した文字に線幅を設定する時)には、注意が必要です。
上図の文字をアウトライン化したのが下図です。アウトライン化すると「線幅」が半分になってしまいます。
※アウトライン化された文字は、グラフィックとして扱われるため、線幅を設定すると、llustratorと同じようにパスの内側と外側に太ります。しかし、文字に線幅を設定した場合は、パスの外側のみに太るように表示されます(実際は内側にも太るのですが、「塗り」と「線」の表示の順序が違うためです。「塗り」を「なし」にすると内側にも太っているのがわかります)。そのため、グラフィックと文字の線幅を視覚的に同じにするには、グラフィックでは、文字の2倍の線幅を設定することになるわけです。
そのため、元の「線幅」と同じように表示させるためには、「線幅」を倍の太さに設定しなければなりません。ところが倍の太さに設定すると、下図のように文字がずれて表示されてしまいます(下図では、わかりやすいように前面に塗りだけの文字を配置しています)。
これを回避するためには、アウトライン化を行う前に、まず選択ツールでテキストフレームを選択し、コピーしておきます。次に「線幅」を倍の太さにしておきます(下図)。
この状態でアウトライン化してやれば、元の文字と同じ線幅になるわけです(下図)。
あとは、[編集]メニューから[元の位置にペースト]を選択し、ペーストした前面の文字を「線幅」を「なし」に設定し、アウトライン化すればOKです(下図)。
また、この方法を応用することで角の形状が丸いフチ文字も作成できます。手順は、
- 入力したテキストを選択ツールでコピーする。
- 実際に適用したい「線幅」の倍の太さを設定する。
- テキストをアウトライン化し、角の形状に「丸み」を選択する。
- [編集]メニューから[元の位置にペースト]を選択する。
この方法で作成したのが上図です。角が丸いフチ文字が作成できました。
※検証にあたり、「DTPの壺」のKOUJIさんに大変お世話になりました。
この場を借りて、お礼申し上げます。