CC 2018で生まれ変わった[段落の囲み罫と背景色]の機能ですが、複数の段落に対して1つの背景オブジェクトを作成できない等、いくつかの問題点がありました。しかし、2018年3月13日にCC 2018(13.1)のアップデータが配布され、これらの問題点が改善されました。
※[段落の背景色]の機能の詳細は、InDesign CC 2018『No.01 段落の囲み罫と背景色』を参照してください。
CC 2018(13.0)では、複数の段落に対して[段落の囲み罫と背景色]を適用しても、下図のように、それぞれの段落に対して囲み罫や背景色が適用されていました。
CC 2018(13.1)では[段落の囲み罫と背景色]ダイアログに[連続する囲み罫と背景色を同じ設定で結合]というオプションが追加されました(下図)。
このオプションをオンにすることで、複数の段落に対して1つの囲み罫や背景色が適用されます(下図)。ただし、CC 2018(13.0)で[段落の囲み罫と背景色]を適用したドキュメントをCC 2018(13.1)で開いても、自動的に1つの囲み罫や背景色にはなりません。
また、CC 2018(13.0)で背景色に角丸を適用している場合に、段落が異なるテキストフレームに分かれてしまうようなケースでは、行が分かれる部分にも角丸が適用されてしまいました(下図)
この現象もCC 2018(13.1)では改善されています(下図)。
さらに、CC 2018(13.0)では、縦組み時に段落の最初の文字に縦中横が適用されていると、下図のように[段落の囲み罫と背景色]にも縦中横がかかってしまう問題もありました(下図)。
この現象もCC 2018(13.1)では改善されています(下図)。
(追記 2018.3.15)
CC 2018(13.1)では、いくつかの問題点が改善されていますが、1点問題のあるケースが報告されています。
まず、下図をご覧下さい。連結されたテキストフレーム内の複数の段落に対して囲み罫が適用されていますが、とくに問題はありません。
しかし、文字修正により行数が変わったことで、左の段落の最終行が改行で終わってしまうような場合だと、意図しない箇所(左の段落の下辺と右の段落の上辺)にも罫線が表示されています(下図)。
この現象を回避するためには、左の段落の最終行の改行を強制改行(sfift+return)に変更して、強制改行の前に[右インデントタブ]を挿入するなどして対処します(下図)。