これまでInDesignでは、1つのドキュメント内で異なるサイズのページを持つことができませんでした。InDesign CS5からは、ページによって異なるサイズを指定することができるようになったため、書籍ジャケットの背やそで、三つ折りや観音開きなどのように、特定のページのみ異なるサイズを持つ印刷物を、1つのドキュメントとして制作することができます。
ここではA4・三つ折りのドキュメントを作成してみたいと思います。まずは、通常と同じように新規でA4ドキュメント〈1スプレッド・3ページ〉を作成します(下図)。
※本来であれば、210mm・210mm・207mmといったサイズで作成しますが、ここでは分かりやすいように210mm・210mm・105mmで作成します。
まず、[ツール]パネルから[ページツール]を選択します(下図)。ショートカットは【Shift+P】です。
サイズを変更したいページ上をクリックすると、青くハイライトされます(下図)。なお、[ページ]パネルで目的のページを選択してもかまいません。
[コントロール]パネル、または[変形]パネルで数値を変更します。ここでは「W」を210mmから105mmに変更しました(下図)。
選択していたページのサイズが変更されます(下図)。
これで出来上がりですが、トンボ付きでプリントしたり、PDF書き出しをすると、センタートンボだけでなく、ページサイズに合わせた折りトンボも作成されます(下図)。なお、ここでは分かりやすいようにページごとに色を付けています。
なお、出力側の方が気になるのが、どこのページサイズが異なるのかが分かりづらいということではないでしょうか? このような場合には、[ライブプリフライト]の機能でページサイズをチェックする新しいプロファイルを作成します(下図参照)。プロファイルの作成方法は、Study Room CS4 No.02を参照してください。
※ただし、A4・B5といったように、サイズごとにプロファイルを作成しておく必要があります。
新規で作成したプロファイルを使用することで、どこのページサイズが異なるかをチェックすることが可能となります(下図)。
(追記およびお詫び 2010.05.25)
ドキュメントサイズをチェックするために、新規でプリフライトプロファイルを作成し、[ページのサイズと向き]を設定すると記述しましたが、実際には[すべてのページのサイズと向きを同じにする必要があります]にチェックを入れるだけでOKでした。つまり、用紙サイズごとにプロファイルを作成する必要はなく、チェック用に1つプロファイルを作成すればOKです(下図)。
間違った記述をしたことお詫び申し上げます。
このプロファイルを用いてチェックを行えば、ページサイズを変更した箇所が分かります(下図)。