No.03 生成拡張

既にPhotoshopに搭載されている[生成拡張]の機能が、InDesignでも使用可能となりました。ただし、この機能は、すべての画像形式で使用できるわけではありません。以下のように、[生成拡張]の機能を使用できる画像形式と、使用できない画像形式があります。

使用できる形式:JPEG、PNG、WebP
使用できない形式:BMP、EPS、GIF、HEIC、HEIF、JPEG2000、PDF、PSD、TIFF、AI

では、PNG形式の画像を配置して実際に試してみましょう。ここでは、画像を配置後にグラフィックフレームを左右に拡張しました。そして、画像を選択したまま、コンテキストタスクバーの[生成拡張]のボタンをクリックします(下図)。


すると、コンテキストタスクバーにプロンプトを入力可能になりますが、ここでは何も入力せずに[生成]ボタンをクリックします(下図)。ちなみに、プロンプトを入力して生成すれば、そのプロンプトに応じた内容の画像が余白部分に生成されます。


[生成拡張]が選択された状態で[テキストから画像生成]パネルが表示され、バリエーションが3つ生成されます(下図)。その中から気に入った画像を選ぶか、または気に入った画像がない場合は、良い画像が生成されるまで[生成]を繰り返します。
なお、コンテキストタスクバーを使用せずに、あらかじめ[テキストから画像生成]パネルを表示させておき、[生成拡張]を選択した後に[生成]してもかまいません。


注意したいのは、リンク配置していた元の画像は削除され、(元の画像形式やカラーモードにかかわらず)生成される画像はRGBのJPEG形式(72ppi)となります。また、自動的に任意のファイル名が付けられます(下図)。


生成された画像の問題点についても触れておきます。

  • 生成された画像のファイルパスは[リンク]パネルから確認でき、[ユーザー名/書類/InDesign生成AIアセット]フォルダ内に生成されます。パッケージを実行すれば生成画像を収集できます。ただし、透明部分を持つPNGやWebpを生成拡張した場合、透明部分は破棄され黒になります。
  • 元の画像にタグ付けされたプロファイルはすべて破棄され、カラープロファイルがない画像が生成されます。そのため、色が変わって表示される可能性があります。
  • 画像のメタデータを使用してライブキャプションを生成している場合、キャプションは失われます。

このように、InDesignでも生成拡張の機能が利用できるようになりましたが、DTPの観点から見れば、まだまだ業務で使用することは難しそうです。Photoshopで生成拡張した画像を編集して使用するのが良いでしょう。


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