今回の DTPの勉強部屋は、2008年12月に発売されたAdobe Creative Suite 4(以下CS4)を全編で取り上げました。InDesignの勉強部屋のYUJIさんに加え、出張で大阪にいらっしゃったアドビシステムズの大倉壽子さんが急遽ゲスト参加され、和やかな雰囲気で進行しました。Photoshop、Illustrator、InDesignを中心にCS4の新機能や変更点が紹介されました。


「CS4を使ってみよう!」
スピーカー:大倉壽子氏(アドビシステムズ)、YUJI氏(InDesignの勉強部屋

前半では、CS4の全般的な説明とPhotoshopについて紹介されました。全般的な説明として、「アプリケーションバー」と「タブウインドウ」の追加、パレットデザインの変更、配色パターンを共有するサービス「Kuler」、作業スクリーンを共有するサービス「ConnectNow」などが紹介されました。
Photoshopの説明として、押す時間によってズームの倍率を調整する「パワーズーム」、ウインドウ枠を回転させることで画像を劣化させずに回転する「回転ビューツール」、自然な感じを保ったまま画像サイズを変更する「コンテンツに応じた拡大・縮小」、非破壊で画像を補正する「色調補正パネル」などが紹介されました。Photoshop Extendedの機能としては、DICOMファイルを 3D化する「ボリュームの読み込み」、3Dドキュメントの操作性や2Dの画像を3D的に扱う機能についてなどが紹介されました。また、アドビシステムズからの PRとして、CS4の登場を記念して立ち上げられたクリエイターのための音楽レーベル「Adobe Records」が紹介されました。

休憩を挟み後半では、IllustratorとInDesignについて紹介されました。Illustratorの説明として、複数のアートボードのサポート、線やカラーもコントロールできるようになった「アピアランスパネル」、楕円状のグラデが可能になった「グラデーションツール」、「フィルタメニュー」が無くなったこと、色覚障碍者の視界を再現する「色覚シミュレーション」、「パスファインダ」の仕様変更、ドラッグした奇跡でパスを作成する「塗りブラシツール」、和文等幅が追加された「文字パレット」、トンボについての仕様変更、パス上文字の品質向上などが紹介されました。
InDesignの説明としては、前出の「パワーズーム」、制作中にリアルタイムで確認できる「ライブプリフライト」、情報量が増えた「リンクパネル」、「ラウンド結合」と「べベル結合」が可能になったフチ文字、Webパブリッシングに対応するXFL形式・SWF形式での書き出し、画像の整列配置を助ける「コンタクトシートとして配置」、回転したページの編集を助ける「スプレッドビューを回転」、行末の全角スペースを版面の外に追い出す「行末スペースの吸収」、欧文テキストをハイフンなしで改行する機能が加わった「欧文泣き別れ」、テキストに複数のバージョンを持たせることができる「条件テキスト」、スタイルの中で正規表現を適用できる「正規表現スタイル」、参照ページの作成を助ける「相互参照」などが紹介されました。

レポート:的場仁利