今回のDTPの勉強部屋は、7月に東京・青山で開催された「InDesignコンファレンス2008東京」において立ち見が出るほど好評であった2つのセッションを再現する形で企画されました。Session 1 ではShowTime+oneの市川せうぞーさんとYUJIさんによる「InDesignの10問20答」、Session 2では市川せうぞーさんによる「正規表現の世界」というテーマで開催しました。また、質問コーナーにはアドビシステムズで開発を担当するNat McCullyさんがゲスト参加されました。参加者から多くの質問や製品に関する要望が寄せられ、活発な意見交換が行われました。


Session 1:「InDesignの10問20答」
スピーカー:市川せうぞー氏(ShowTime+one)、YUJI氏(InDesignの勉強部屋
InDesignに関する10の問いにInDesignのエキスパートであるスピーカーのお二人が回答するというスタイルのセッション。市川せうぞーさんは主にスクリプト方面から、YUJIさんは主にソフトウエアの機能方面からといった異なる切り口による解決策が提示されていました。
表の設定を変えたい、同じ単語にルビを振りたい、大量の名刺の発注がありコピペで死にそうです、というような組版の実務でユーザーを悩ませる問題が取り上げられ、1問あたり10分弱という小気味いいテンポで進行されました。


Session 2:「正規表現の世界」
スピーカー:市川せうぞー氏(ShowTime+one
DTPの技術やスクリプト言語の利用に関するサイト「ShowTime + one」や関連書籍の執筆をされる市川せうぞーさんが、正規表現をクローズアップしてお話しされました。
プログラミングの一種であるという取り付きにくい印象だけで敬遠されがちな正規表現によるテキスト処理を、プロジェクターやホワイトボードを使ったプレゼンテーション、デモ、印刷資料等を駆使して解説されました。
デモでは、一般的に正規表現では対応できないとされている数字の位取りをはじめ、価格にだけスタイルを適用する方法、電話番号の再フォーマットといった作業を正確で効率的に行う手順が披露され、デモの鮮やかさとサービス精神旺盛なパフォーマンスで会場は沸きあがっていました。

レポート:的場仁利