InDesign CS5から、段抜き見出しの機能が搭載されました。これは複数の段をまたいて見出しを流すことのできる機能で、雑誌や新聞等でもよく使用されています。
まず、段抜き見出しを実現するためには、上図のようにひとつのフレームグリッド(あるいはプレーンテキストフレーム)として作成する必要があります。下図のように、異なるフレームを連結しているケースでは段抜き見出しは作成できませんので注意が必要です。
そのため、自動流し込みを行う場合には、新規ドキュメント作成の際に、[マスターにテキストフレーム]をオンにして(下図参照)、あらかじめ複数の段組みをひとつのフレームとしてマスターページ上に作成しておき、テキストを流し込むとよいでしょう。
ここでは、下図のようなテキストの見出し(赤字部分)に対して段抜きを設定したいと思います。
※見出しは[行取り]を2行に設定してあります。
見出し部分にカーソルをおき、[段落]パネルのパネルメニューから[段抜き]を選択します(下図)。
[段抜き]ダイアログが表示されるので、[段落レイアウト]を[なし]から[段抜き]に変更し、[段抜きする段数]を指定します。また、用途に応じて[段落前のアキ]と[段落後のアキ]も設定可能です。
なお、[段落]パネルからではなく、[コントロール]パネルから指定することも可能です(下図)。
ここでは、[段抜きする段数]を「2」と指定したので、見出しが2段分にわたって段抜きされます(下図)。
なお、[段抜き]は段落属性として指定できるので、見出し部分に段落スタイルを適用していた場合には、[段落スタイル]パネルのパネルメニューから[スタイル再定義]を実行することで、他の見出し部分にも段抜きを指定できます(下図)。