今回のDTPの勉強部屋は、「いまさら聞けない、DTPはじめの一歩」と題して、主に初心者からの脱却を目指す方に向けて、会場での対話を多く取り入れた形で進行しました。当勉強会にとって新しい試みであったことも手伝って初参加の方も多数いらっしゃり、大変多くの方にご参加いただくことができました。


Session 1:「いまさら聞けない、DTPはじめの一歩」
スピーカー:YUJI氏(InDesignの勉強部屋)、山田学氏(大寶製版株式会社

Session 1では、「InDesignの勉強部屋」のYUJIさんと大寶製版の山田学さんが講義スタイルでお話しをされました。YUJIさんからはAdobe Illustratorをはじめとする各アプリケーションの環境設定、ファイル名、ファイル形式、フォント、カラー設定、透明機能などDTPを行う上での基本的な注意事項が解説されました。山田さんからはDTP以前の心得として、データが完成品ではないということや共同作業を行う上でのコミュニケーションの大切さが語られました。さらに、光と色の基礎知識からカラープロファイル、OSによる文字の扱い、データの作成方法、出力設定などが解説されました。


Session 2:「皆さんからいただいた質問への解答&ディスカッション」
司会:河合省吾氏(大和グランド株式会社
パネラー:YUJI氏(InDesignの勉強部屋)、山田学氏(大寶製版株式会社

Session 2では、大和グランドの河合省吾さんが司会を務め、参加者の皆様から事前にいただいていた質問事項に対し山田さんとYUJIさんが回答するという形で進行しました。内容によっては質問者に確認をしながら回答するなど、回答者と質問者の間でリアルな対話が生まれ質問者の意図に添うような対応がなされました。加えて、一つの質問から別の質問が広がっていく場面も見られ、会場の参加者から回答が得られることもありました。作業環境に応じたファイル形式、ご法度事項、バグの対処法など具体的な内容が紹介され、意見交換の場となりました。
事前に集まっていた分だけでも66問に及んだ質問事項に対し、全て何らかの答えが出されました。その一方で、限られた時間の中で聞き足りないこと、大勢の前で問うには少しマニアックな内容のことなど胸に秘めてしまったことを解決するために別名「Session3」という懇親会の場が存在することと、そこでこそ得られる情報の有用性についても語られました。

レポート:的場仁利(文字の旅人)、山森和海(笹徳印刷株式会社