今回のDTPの勉強部屋は2部構成で行いました。1つめのセッションでは、浜島書店の菊地謙さんによる「チャレンジ! 自動組版」と題したプレゼンテーション。2つめは、OSTの渡邊和仁さんによる「本当にPhotoshop、使いこなしてる?」と題したPhotoshopの活用法という異なる2つのテーマで開催しました。


Session 1:「チャレンジ! 自動組版」
 スピーカー:菊地謙氏(株式会社浜島書店
学校の授業で使われる資料集や問題集を出版する浜島書店にお勤めの菊地謙さんが、自動組版の様々な手法を実例を挙げてプレゼンテーションされました。
まず、自動組版をする理由と一般的な流れを説明され、InDesignのタグ付きテキスト、XML、TeXの3つの手法を一つずつ紹介されました。
概略、説明と実作業のデモ、問題点とそれぞれの特徴を比較し、編集の現場での実体験や感想も交えて丁寧に解説されました。


Session 2:「本当にPhotoshop、使いこなしてる?」
 スピーカー:渡邊和仁氏(株式会社オーエスティー
広告写真撮影のOSTでフォトレタッチや画像処理をされており、デジタルカメラのユーザーグループ「中部電塾」の運営委員でもある渡邊和仁さんが、Photoshopの実践的な活用法についてお話をされました。
全編Photoshopを操作しながら進めるデモのスタイルで、選択範囲とマスキング、CMYK変換、ノイズについて、肌の美しい演出方法、自動車のボディの移りこみの作り方……といった技法を手際よく再現されました。その他、ペンタブレット、キャリブレーションモニター、Photoshop CS以上というフォトレタッチの必須ツールについても触れられました。
デモの合間に、撮影の段取り、光の陰影、作家性の大切さといった、絵作りについての渡邊さんならではの考えを交えながら軽快に進められました。

レポート:的場仁利(文字の旅人